ワイマール共和国【世界史】
更新日 : 2025年9月29日

ワイマール共和国について解説します。
基本情報
- 正式名称:ドイツ国(Deutsches Reich)
- 時期:1919年~1933年
- 名称の由来:第一次世界大戦後、新憲法が制定されたのがワイマール(ドイツ中部の都市)であったため、「ワイマール共和国」と呼ばれるようになりました。
- 特徴:ドイツ初の本格的な民主共和制国家で、議会制民主主義・基本的人権・男女普通選挙などが導入されました。
成立の背景
- 1918年、第一次世界大戦に敗北したドイツ帝国(ホーエンツォレルン王朝)が崩壊。
- 皇帝ヴィルヘルム2世が退位し、共和制が宣言されました。
- 1919年、ワイマールで制定された憲法(ワイマール憲法)は、当時としては非常に先進的な内容を持つものでした。
特徴と課題
ポジティブな側面
- 普遍的な選挙制度(男女平等の普通選挙)
- 労働者の権利保障(労働時間制限、労働組合の承認)
- 社会権の導入(世界初の「社会権的基本権」を明記)
ネガティブな側面
- ヴェルサイユ条約の重圧:巨額の賠償金、領土喪失、軍備制限。
- 経済的混乱:1923年のハイパーインフレーション、1929年の世界恐慌。
- 政治的分裂:共産党と右翼勢力(ナチ党など)の対立。議会が分裂しやすく、安定した政権を維持しにくかった。
崩壊の経緯
- 経済危機と政治の不安定から、国民の間で「強い指導者」を求める声が高まりました。
- 1933年、アドルフ・ヒトラー率いるナチス党が政権を掌握。
- 国会議事堂放火事件や全権委任法によって、ワイマール憲法は形骸化し、独裁体制(第三帝国)へと移行しました。
歴史的意義
- ワイマール共和国は「民主主義が危機に弱い」ことを示した例とされる一方、
社会権の明記などは現代憲法にも大きな影響を与えています。 - 日本国憲法や国際人権規約にもその理念が取り入れられています。
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