戦後ドイツ【世界史近現代】
更新日 : 2025年9月9日

第二次世界大戦後のドイツは、政治・経済・社会のすべてが大きく変わる転換期を迎えました。以下に時系列とポイントごとに整理します。
1. 敗戦と占領(1945年)
- 1945年5月8日:ドイツ無条件降伏(ヨーロッパ戦線終結)
- ドイツ本土は米・英・仏・ソ連の4カ国による分割占領
- ベルリンも同様に4分割占領
- ナチ党解体・戦犯裁判(ニュルンベルク裁判)実施
- 戦争被害と空襲により都市は壊滅、インフラ破壊、食糧不足・難民発生
2. 冷戦と東西分裂(1945〜1949年)
- 米英仏占領地区(西側)とソ連占領地区(東側)の対立が激化
- 1948年:ベルリン封鎖(ソ連が西ベルリンへの陸路を遮断 → 西側が空輸作戦で対応)
- 1949年:
- 西側3地区が統合し「ドイツ連邦共和国(西ドイツ)」成立(首都:ボン)
- ソ連地区が「ドイツ民主共和国(東ドイツ)」成立(首都:東ベルリン)
- ドイツは事実上東西分断国家へ
3. 経済復興と政治体制
西ドイツ
- 社会市場経済を採用(ルートヴィヒ・エアハルト経済相)
- マーシャル・プラン援助で急速な経済回復(「経済の奇跡」)
- NATO加盟(1955年)で西側陣営の一員に
- 民主主義と連邦制を基盤に政治安定
東ドイツ
- 社会主義体制(ソ連型計画経済)
- ワルシャワ条約機構加盟(1955年)
- 生活水準は西ドイツに比べ低く、政治的自由も制限
4. ベルリンの壁と冷戦最盛期(1961〜1989年)
- 1961年:東ドイツが国民流出を防ぐためベルリンの壁建設
- 東西間の移動がほぼ不可能に
- 1980年代後半、ソ連のペレストロイカと民主化運動の影響で体制が揺らぐ
5. 冷戦終結と再統一(1989〜1990年)
- 1989年11月9日:ベルリンの壁崩壊
- 1990年10月3日:ドイツ再統一(東ドイツが西ドイツに編入)
- 再統一後は市場経済への移行で旧東独地域の経済再建が課題に
6. 戦後ドイツの特徴
- 反省と謝罪外交:戦争責任を明確にし、欧州諸国との和解を重視
- EU統合の推進役:経済力を背景に欧州連合の中核に
- 平和国家路線:憲法(基本法)で戦争放棄と国際協調を明記
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