AO入試の実際
更新日 : 2025年7月6日

AO入試(総合型選抜)のリアルな「実態」や「戦略」「成功・失敗の分かれ目」まで、かなり深く掘り下げて解説します。
🔍 AO入試とは何か?本質を理解する
▶ 「評価の軸」が違う
一般入試:点数の勝負(学力偏差値)
AO入試:人物・思考・経験の勝負(総合評価)
つまりAO入試とは、「この生徒はウチの大学にふさわしいか?」という“入学後の伸びしろ”や“適性”を見る制度。
ただしこれは「優しい選抜」ではなく、別の難しさがある選抜です。
🧠 AO入試で求められる3つの力
- 自己分析力
└ 「自分は何をしたくて」「なぜその大学・学部なのか」を言語化する力
└ → 例:ただの“あこがれ”ではNG。理由に“社会的意義”や“将来像とのつながり”が必要。 - 表現力
└ 書類(志望理由書・活動報告書)と、面接・プレゼンでの「伝え方」
└ → いくら熱意があっても“独りよがり”な文では落ちる。 - 論理的思考力
└ 小論文や課題レポートで重視。
└ → 特に早慶・ICU・上智などは「大学レベルの思考力」が求められる。
📘 大学別:AO入試の特徴
大学 | 主な選考方法 | 特徴 |
---|---|---|
慶應SFC | 書類・小論文・面接 | 独自課題あり。現代社会への問題意識・論理的思考力を重視 |
早稲田(国際教養・文化構想など) | 書類・英語スコア・小論文・面接 | 英語資格(TOEFLなど)がほぼ必須。テーマ型志望理由書がカギ |
上智(総合グローバルなど) | 書類・面接・英語資格 | 高い英語力と国際的視野を求められる |
ICU | 書類・英語力・エッセイ・面接 | クリティカルシンキングを問う。ディスカッション重視 |
💥 合格できる人 vs 落ちる人の違い
合格する人 | 落ちる人 |
---|---|
将来の目的が明確 | 「この学部に入りたい」だけで終わっている |
過去の経験と志望動機がつながっている | エピソードが薄く、説得力がない |
書類にストーリーがある | 言葉がきれいなだけ、表面的 |
面接で自分の言葉で語れる | テンプレ回答や暗記に頼っている |
論理的に考え、答えられる | 感情先行で中身が弱い |
🛠 具体的な準備のステップ
- 自己分析
└ モチベーショングラフ、過去の経験の棚卸し、影響を受けた出来事などを洗い出す。 - 志望理由の深掘り
└ なぜその大学?なぜその学部?卒業後どうしたいのか?を明確に。 - 書類作成
└ 志望理由書、小論文、課題レポート、ポートフォリオなどを緻密に作る。 - 模擬面接・対策
└ 志望動機、活動内容、突っ込み質問に備えて練習する。 - 英語資格の取得(必要な大学のみ)
└ TOEFL・IELTS・英検など。目安はTOEFL iBT 80点以上(早慶上智の場合)。
⚠️ AO入試が危険になるケース
- 「なんとなく受けてみよう」と対策せず出願 → 書類不合格
- AO一本に絞りすぎて、一般入試の勉強が間に合わない
- 書類や小論文を保護者や先生が“作ってしまう” → 面接で破綻する
🎯 AO入試を成功させるコツ(本質)
- 「大学に入るための自己PR」ではなく、「大学を使って何をしたいか」を語ること
- 合格したい気持ちよりも、「この大学で何を実現したいか」を最優先に伝えること
- 合否は、「人としての本気度」「社会とのつながり」が透けて見えるかにかかっている