【2021最新版】京都大学英語対策推奨参考書と勉強ルート

- 京都大学英語の概要と傾向・対策
- 「学習段階」に分けて紹介する京大対策用英語参考書14選
東京一工と呼ばれる国立大学最難関の一角、京都大学の英語について皆さんはどんなイメージを持っていらっしゃるでしょうか?「長文テーマが難解…」「和訳問題が全然できない!」そんな悩みを抱えている人が多いと思います。この記事では、京大英語の傾向対策を中心に、京都大学の英語に関してはもちろん、英語という科目にまで落とし込んで、受験生の皆さんが抱くであろう疑問を少しずつ解きほぐしていきます!

京大英語の概要
概要把握に関しては、東京大学と比較していけば分かりやすいです。東京大学は、問題自体の難易度はそこまで高くありませんが、その分問題処理スピードが問われます。
一方京都大学は英文自体の構造把握が難しく、高い英文解釈能力が問われます。この英文解釈能力こそ、京大英語攻略に当たって最も重要な要素なのです!
出題形式
京都大学の英語は長文読解問題2題、和文英訳、英作文の合計4題の大問で構成されています。
長文読解問題では主に内容説明問題と和訳の問題が例年続いており、英作文では自由英作文、条件英作文と年度によってパターンは様々です。
難易度
京都大学の英語、とりわけ長文読解問題は内容説明・和訳ともに難易度は高いです。付け焼刃の逐語訳では通用しません。しっかりと構文把握をし、下線部の抽象的な内容を分かりやすい言葉にかみ砕き言い換える読解力・表現力が求められます。
配点/合格者平均
大問1、2 長文読解問題:各50点満点 大問3 和文英訳:25点満点 大問4 英作文:25点満点 合計150点満点
合格者平均:90~100点の間と考えられ、素点で100点以上取ることができればかなり楽になるでしょう。
目標点数
合格者平均からも60~70%獲得できれば合格ラインに乗ることは明白です。上記の重複になりますが、100点以上獲得できれば英語に関しては十分だといえるでしょう。
出題傾向
長文読解問題に関して、2021年度は大問1に「フィクションと共感力の相関関係」大問2に「進化論と一元論・二元論」と、ともにとても抽象的なテーマの文章が出題されています。和文英訳も難解な文構造が多く散見され、やはり高度な英文解釈能力が要求されているといえるでしょう。
京大英語に最も求められる力は「英文解釈能力」です!
京大英語分野別対策
長文読解
いかんせん文章内容が抽象的なので、内容にばかりとらわれていると混乱し、必要以上に時間を使ってしまうということになりかねません。内容は確かに難解で高度かもしれませんが、問題に対するアプローチはいつも同じです。
「消えるbutを見つけ出す」「Ifの後から具体例」など、読解の基本的なルールを常に意識し問題と向き合うことで、冷静かつ迅速に要点を把握できるはずです!
英文和訳
英文和訳に関しては、上記「難易度」の項目で説明しましたが、ただただ機械的に逐語訳するだけでは全く対応できません。京都大学は「転ばぬ先の杖」といったことわざなど、英語と日本語の間に言い回し的に大きな乖離がある表現を多く出題する傾向にあります。
重要なのは、難解な言い回しに惑わされず、きっちりと文構造を把握することです!構造さえ掴むことができれば、大意を大きく外すということはありません。また、ことわざや日本独特の表現を英語でどう表現しているのか、語源などを利用し暗記しておくとスムーズに対応できるでしょう。
和文英訳
上記「英文和訳」の対策の繰り返しになりますが、京都大学では一見どう英語に訳せばいいかわからないような、ことわざなど日本独特の言い回しを出題する傾向が強いです。ことわざの意味さえ分かれば、同じニュアンスの表現でもっとわかりやすい言葉に言い換えて、簡単な単語で書き並べるだけですのでそこまで難しいイメージを持つ必要はありません。
重要なのはきちんと課題の和文をかみ砕くことができるかどうかです。和文の意味が分からなければそれ以上のステップに進めなくなってしまうため、和文の理解、すなわち現代文単語力も重要な要素の一つになってくると言えます。
長文では「読解の基本ルールを意識した恒常的アプローチ」、英訳では「日本語特有の英語表現」、和訳では意外な「現代文単語力」がそれぞれ求められています!
京大英語 学習段階別おすすめ参考書
現論会推奨!「学習段階」ってなに?
現論会では、英語に限らず全科目で「分野別対策」を推奨しています!詳しくは下記の記事を読んでいただきたいのですが、大まかに説明しますと英語には「単熟語」「文法」「解釈」「長文」/「分野別」という5つの学習段階がある、ということです!
ですのでいきなり長文から学習を進めようと思ってもうまくはいきません。長文学習に入るまでの「単熟語」「文法」そしてとりわけ「解釈」という3つの基礎がないと、意味のある長文学習は行えないのです。
単熟語おすすめ第1位
システム英単語

京都大学にかかわらず、大学受験に必要な単語が最も過不足なく掲載されています。頻度順であり、ミニマルフレーズで語法も学習できるうえ、重要多義語もまとめられていて、一番無難な参考書と言えるでしょう。もちろん京都大学対策にはこの一冊では心もとないので、2冊目の単語帳との併用が前提となりはしますが、京大対策1冊目の単語帳としては十分な水準にあると言えます!
単熟語おすすめ第2位
東大英単語熟語鉄壁

言わずと知れた、最強の単語帳と名高い鉄壁もおすすめです!語源やイラストなど、暗記を助ける工夫が凝らされており、使いやすいスタンダードな内容になっています。一方で、詳細に解説しているという特性上、市販の参考書の中で一番情報量が多いです。1冊目の参考書にすると挫折する確率が高いので、上記シス単などの後の2冊目の参考書として知識を深めるために使用するのがおすすめです!
単熟語おすすめ第3位
解体英熟語
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熟語帳単体として使う場合、市販の参考書の中ではこちらが一番網羅性が高く、使いやすいです。名前の通り、熟語を分解して「なぜこの意味になるのか」という視点を中心に解説されているので、非常に意味が入ってきやすい良書です!
文法編おすすめ第1位
スタディサプリ高3英語<文法編>
文法第1位は関正生先生の神授業、スタサプの文法編です!映像授業のため内容がより鮮明に入ってくるうえ、受験生ならだれもが抱く英語の「なぜ?」を一つ一つ丁寧に解きほぐしてくださるので、特に英語が苦手な人におすすめです!レベルに応じてハイレベルやトップレベルにしても構いませんが、基本的にスタンダードレベルでOKです。
あくまで文法の入門となる授業なので、網羅性・正確性に欠ける箇所もありますが、関先生の授業をとっかかりとして今後の学習の中で文法的知識をより網羅的・正確的なものに更新していけば大丈夫ですので、安心して取り組んでいただきたいと思います!
文法編おすすめ第2位
Evergreen

上記おすすめ第1位スタサプ文法編の説明において、「今後の学習の中で文法的知識をより網羅的・正確的なものに更新」と紹介しましたが、その更新において大切になってくるのがこの参考書です!こちらは通読の必要はなく、文法の辞書として、問題演習を重ねていく中で分からない知識をその都度補っていくという形で使用するのがおすすめです!
文法編おすすめ第3位
英文法基礎10題ドリル

「京大英語はとにかく高度な英文解釈能力が求められる」と記事冒頭で紹介しましたが、文法から解釈への橋渡しになる参考書がこちらになります!整序問題が中心の問題集で、文法のアウトプットに適しています。ただただ機械的に並べ替えるだけですと文法学習になりませんので、全ての問題において並べ替えの根拠を説明できるようにしましょう。それがその先の解釈にもつながります。解釈の基礎練習にも文法復習にも最適な良書ですので、ぜひ使ってみて下さい!
解釈編おすすめ第1位
英文解釈クラシック

2020年に出版された解釈系参考書の新エース、英文解釈クラシックがおすすめ堂々第1位です!難易度的には熟考下と同じくらいで透視図やポレポレよりは簡単です。そのため京都大学志望の受験生には解釈入門参考書と難関解釈参考書との橋渡しとして利用していただきたいと思います。語句註と構造図解が豊富で、他の参考書よりダントツで解説が詳しい最強の解釈参考書です!新書のため知らない人も多いと思いますが、ぜひぜひ使ってみて下さい!
解釈編おすすめ第2位
英文読解の透視図

難関大英文解釈参考書の決定版、透視図も良書です!英文熟考下は未知の知識を得るための参考書ですが、透視図はこれまでやってきた英文解釈の参考書の集大成と言えるでしょう。熟考下は一つの文に一つの重要構文が隠されていましたが、透視図は中文の中に複雑な構文が複数絡み合って出てきます。初見では難しいかもしれませんが、語句註や解説も充実している解釈最強参考書ですので、入試直前のスパートに是非!
解釈編おすすめ第3位
ポレポレ英文読解ポロセス50

英文解釈参考書のラスボス、ポレポレもおすすめです!この参考書は熟考下や透視図と違い、読解中心というよりは「和訳」に焦点を当てた参考書になっています。ただし、例文に使われている英文が非常に難解なため、基礎があやふやな人や解釈初心者の人が手を出すのはおすすめできません。既に解釈に必要な知識は持っている受験生が英文を前から自然に読む方法を学ぶ演習本として、仕上げに用いると良いでしょう。
解釈編おすすめ第4位
英文熟考下

同シリーズの英文熟考上の使用が前提になってしまうことがネックですが、内容は非常に充実しています!難解な構文で構成された短文・中文を正確に訳す訓練を重ねていく中で、新たな構文知識の習得はもちろん、既知の知識に別の角度からアプローチし、新しい視点を与え続けてくれます。上下合計140題と問題量は多いですが、やり切れば英文が全く違って見えてくるはずです!
解釈編おすすめ第5位
英文読解入門10題ドリル

文法学習が終了した後、スムーズに英文解釈に入るための良書です。主語と動詞を探す、前置詞句は形容詞句か副詞句か判断する、などの英文読解の基本原則を大量の練習問題で確実に身に着けることができます!全体的に基礎的な内容で構成されていますが、知っていると思い込んでいるだけの知識の抜けを発見することもできますので、復習も兼ねて使用することをおすすめします!

以上の参考書は「読解入門10題ドリル」→「熟考上」→「熟考下/クラシック」→「透視図」→「ポレポレ」の順で取り組むのが効果的です!
長文編おすすめ第1位
The Rules ④

2021年7月に発行された新書です!「対比表現」や「因果関係」をつくる目印となる単語・構文といった基礎ルールから、「クオーテーションマークの役割」や「名詞構文」など、84の未知の最強ルールを長文の中で身に着けることができます!解説もダントツで詳しく、本書を1冊こなすだけで英文の読解力が飛躍的に伸びること間違いなしです!是非やってみて下さい!
長文編おすすめ第2位
やっておきたい英語長文700

英文解釈力を十分に身に着け、長文の読解法の知識を習得したうえで使っていただきたいのが、この「やっておきたい英語長文700」です。この参考書は長文慣れの多読演習用です。選択問題・和訳問題など様々なジャンルの問題に対応しており、これ1冊で地方旧帝大レベルの長文には十全に対応できるようになるでしょう。
長文編おすすめ第3位
パラグラフリーディングのストラテジー①③

英語長文の読解法と、入試問題の解法を学ぶ参考書です。①は読みものなので、必ず③を併用して演習する必要があります。この参考書は英語長文初心者の方向けです。単語・文法・解釈と、英語の段階別学習は終了しているのに長文が読めない、返り読みが多すぎて間に合わない、そんな悩みを抱えた人に効く良書ですので、長文学習の1冊目にぜひおすすめさせていただきたいです!

こちらも「パラリー①③」→「The Rules ④」→「やっておきたい700」が理想ルートです!
いかがでしたか?ここまで京都大学の英語を中心に英語という科目そのもの特徴・勉強ルートについて解説してきました。本記事で紹介したことは京大志望の人はもちろん、他の国立大学や、早慶など最難関私立大学にも一部通じるところがあります!特に「学習段階」という考え方は初見の方が多かったのではないでしょうか。上記の通り、現論会では全科目にこの「学習段階」の考え方を取り入れて年間計画を作成しています!ぜひ他科目の学習段階もチェックてみて下さい!