現代文の解き方のコツと手順11選を徹底解説【読めば点数爆上がり!】
受験生の現代文の勉強における悩みの一つは、問題によって点数に大きな差が生じることではないでしょうか。過去問や問題演習で点数が安定しないと、現代文の実力が分からず不安ですよね…
その原因は、現代文の解き方が常に一緒ではないことにあります。
現代文には確立された読み方と解き方があります。
今回は現代文の解き方について!現代文の解き方をマスターし、反復、習熟することで自力で志望校の過去問を解くことができる段階にすることが目標です。
・現代文の解き方について詳しく知ることができる
・どんな現代文の文章でも通用する解き方を知ることができる
・現代文の点数が安定し、志望校合格に近づく
現代文の解き方って?
現代文の解き方って?
現代文の解き方とは何でしょうか?
端的に言えば、問題に対して文章中から必要な要素を抜き出し答えることです。
現代文には評論、小説、随筆の三種類があります。
それぞれ固有の解き方があるように思えますが、手順が少し違うだけで、問われていることに大きな違いはありません。
では、現代文の解き方において大切なことは一体何でしょうか?
現代文の解き方において最も重要なことは普段無意識で行っていることを意識化することです。
例えば、「AはBである。なぜか?」という問題の解き方は、「AはCであるのでBである」という解答をしなければいけません。(*ここでのCはBであると導くための要素)
この解答を作成するまでの段階としての3つの作業をする必要があります。
①傍線部の文章の1文を読む
②傍線部を含む一文の構造分析をする(主語、述語、指示語、内容の確認)
③作成した解答の論理関係を考える
このように普段無意識で行う作業を意識化することで、論理的且つ確実に点数を取ることができるようになります。様々な問いに対して、解き方の手順があるので、どんな問題が出ても意識的にこのように解くのだ!と言えるようにすると現代文の成績は格段に上がるでしょう!
現代文は意識的な解き方をマスターしよう!
【現代文解き方】基礎となる3要素
まずは現代文の解き方で、基礎となるものを紹介します!
主語・述語・指示語の特定
1つ目は主語、述語・指示語を特定することです。
簡単な問題で、主語、述語、指示語が既に明記されているのであれば問題はないでしょう。
しかし、大学受験の現代文では主語が何なのか、述語が何なのか、指示語が何なのかを特定せずに問題を解いてしまうと大きなミスにつながりかねません。
選択式の問題でよくあることなのですが、内容は完全に本文に書かれていることなのに主語が一致していない、述語が一致していない、指示語が特定されていないといった選択肢が多く存在します。
主語や述語の特定を疎かにしがちな受験生はこれらの選択肢に惑わされ、不正解となってしまいます。
ケアレスミスをなくすためにも必ず現代文の問題では主語、述語、指示語の特定をしましょう。
解答要素(キーワード)の吟味
2つ目は解答要素(キーワード)の吟味です。
解答要素(キーワード)は現代文の解答の中で一番大切な内容に関わる答えの要素であり、答案の核となる部分です。問いに対してキーワードAとBの両方が必要なのか、それともどちらか一方で良いのかなど正確に答えなければなりません。
必要なキーワードを見つけて「選ぶ力」「書く力」は現代文の解き方においては点数アップに直結することです。
キーワードを見つけて終了ではなく、キーワードの吟味も忘れず行いましょう!
解答作成後に論理関係を確認する
3つ目は解答作成後に論理関係を確認することです。
記述式の問題に多いのですが、現代文の解き方で一番重要な事柄と言っても過言ではありません。
解答に必要なキーワードや文章の構成ができた、しかし、論理関係が意味の通らないものになっている状態。
このような受験生が多いのでないでしょうか。聞かれている問いに対して記述した文章は正確に回答できているのかという確認をせず、減点になるというケアレスミスは避けたいですよね。
解答作成後は必ず読み返して論理関係の確認をしましょう!
【現代文解き方】解答作成に必要な力3選!!
現代文の解き方に必要な力は3つ!!
現代文の作問、つまり出題者は一体何を受験生にもとめているのでしょうか?
それは概して、3点あります。
- 論理力
- 要素抜き出し力
- 解答作成力
これら3つです。
論理力
論理力とは、文章の中にある内容とその論理関係を見つける力です。
もし、文章の中で、雨だから洗濯物を干すべきだ、と書いてあったら、それが文章の言う真実になります。
このように、文章の中に出てくる「〜だから〜だ」という因果関係を把握することがまず一つ目の論理力になります。
そして、もう一つは、選択肢問題でも記述問題でも、自分が作った答えが文章と論理的に矛盾していないかチェックする能力です。
雨だから洗濯物を干すべきだという文章で、洗濯物が干してあるから雨だ、という論理関係が成り立たないのはわかりますよね?
受験生は得てしてこのような自己解釈をしてしまうことがあるのです。
こうした逆・裏・対偶の概念などを駆使して、正しい論理関係だけを解答に反映する能力が受験で求められる論理力なのです。
文章の論理関係に矛盾はないか、正確にチェックしよう!
要素抜き出し力
要素抜き出し力とは、論理関係で理解した文章の内容を保存したまま、解答に使う「本文中の根拠」を見つけてくる能力のことです。
「AはBと言える」というような同格の文章があった場合、Aを抜き出してもBを抜き出しても良いという論理力を用いた抜き出し力だけではなく、出題者に「あなたの意図はわかっていますよ」と伝えるために必要な要素を吟味する能力が問われます。
出題者は、文章にあるこの作者の意図が分かっているのか?と問うてきています。
だからその作者の意図に関係しないが、本文的に正しいとされる内容を抜き出しても意味がないのです。
「出題意図」を正確に把握し、それに関連する内容だけを抜き出せるようになりましょう!
キーワードを正確に抜き出し、必要な要素を吟味しよう!
解答作成力
そして最後に、今までで抜き出してきた要素を全て組み合わせて、解答を選択したり、解答を作成したりする能力が求められます。
選択肢の場合、消去法を使って、文章の論理関係と矛盾するところをきちんと探し出す能力であり、記述問題においては、抜き出してきた要素を、出題者に伝わりやすい形で、限られた字数の中で再構成する能力です。
ここでの消去法とは、残ったものが答えというものではありません!
この解答作成力では、今まで求められなかった「言い換え力」が重要になります。
選択肢でも本文の内容を別の言葉で言い換えて使っていることが多いですし、記述問題でも字数の関係で言い換えをする必要があります。
従って、要素を抜きだすだけでなく、それを本文の論理関係と矛盾しない形で、言い換えて自分のものにするところまでが、「現代文の読解力」とされることなのです。
つまり、現代文は消去法で解くのではなく、しっかりと問いに対しての答えとなるものを自力で作成し選択肢を吟味するという力が求められます!
現代文の解き方の基礎は、キーワードを選定して選択肢を選ぶように書く、記述を書くように選ぶ!
【現代文解き方】評論編3選!!
先ほども述べたように現代文には評論、小説、随筆と3種類あります。
随筆は評論と小説の解き方をマスターすれば難しくないので今回は評論と小説について詳しく解説していこうと思います。まずは評論の解き方から見ていきましょう!
同義置換問題
現代文の解き方 評論編「同義置換問題」を見ていきましょう!
解き方の手順
解答の形→「Aは〜(キーワード)Bである」
- 傍線部を含む一文を読む
- 主語・述語・指示後の特定
- キーワードの吟味→傍線部の語を本文のキーワードで言い換える
- 論理関係の確認
以上の4点を意識し、本文から解答の根拠、言い換え表現に注目しながら考えるようにしましょう!
理由説明問題
現代文の解き方 評論編「理由説明問題」を見ていきましょう!
解き方の手順
解答の形→「AはC(キーワード)であるのでBである」
- 傍線部を含む一文を読む
- 主語・述語・指示後の特定
- キーワードの吟味→本文に記載されている原因、理由(根拠)を見つける
- 論理関係の確認
以上の4点を意識し、本文から解答の根拠・理由を求めるようにしましょう!
論→例→論の問題
現代文の解き方 評論編「論→例→論」の問題を見ていきましょう!
解き方の手順
※「論→例→論」の問題は、「例」を「論」で挟み、前後の「論」を見るのがポイント!!
傍線部が「論」「例」のどちらに引かれていてもやる作業は同じです。
「例」はあくまで「論」の例えなので、筆者の主張に該当する前後の「論」を見る
解答の形→「AはC(キーワード)であるのでBである」
- 傍線部を含む一文を読む
- 主語・述語・指示後の特定
- キーワードの吟味→傍線部の語を本文のキーワードで言い換える
- 論理関係の確認
以上の4点を意識し、本文の「論」=「筆者の主張」を見るようにしましょう!
【現代文解き方】小説編2選!!
次に小説の解き方を見ていきましょう!小説は登場人物が出てくるので読解の際には心情にマーキングしておくと解答の際に役に立ちます!
また、小説では場所や時系列も重要になってくるのでそれらにもマーキングしておくと良いでしょう!
心情把握問題
現代文の解き方 小説編「心情把握問題」を見ていきましょう!
解き方の手順
解答の形→「Aさんは〜と思った。」
※心情把握は、事態→心情→行動がポイント!!
「心情を事態と行動で挟む」
- 傍線部を含む一文を読む
- 主語・述語・指示後の特定
- その場面での心情を把握→必要に応じて傍線部の心情を本文の心情で言い換える
- 論理関係を確認する
以上の4点を意識し、本文から登場人物の心情を把握しましょう!
理由説明問題
現代文の解き方 小説編「理由説明問題」を見ていきましょう!
解き方の手順
解答の形→「Aさんは〜が原因で、〜と思った。」
※原因の心情把握も、事態→心情→行動の流れがポイント!!
「心情を事態と行動で挟む」
迷った時は、行動を優先させる(心情から行動に移すケースが多いので)
- 傍線部を含む一文を読む
- 主語・述語・指示後の特定
- その場面での心情を把握→必要に応じて傍線部の心情を本文の心情で言い換える
- 論理関係を確認する
以上の4点を意識し、本文から登場人物の心情を把握するようにしましょう!
小説の解き方の解説が終わったここで現代文の共通テスト対策についての動画と記事をご紹介したいと思います!
こちらもチェック!
現論会では、現代文共通テストの必勝法にについてYoutubeで解説しています。
スタディサプリ講師の柳生先生が共通テストの対策と、勉強法まで解説してくださっているので是非参考にしてみてください!
現代文の2次試験や私立大学に限らず、共通テストおいても「現代文の解き方」が一定であると点数も安定してきますよね。
また、この記事を読んでインプットをしてくださった方は、共通テストの過去問で「現代文の解き方」をアウトプットしてみてください!
【現代文解き方】まとめ
この記事では現代文の解き方について詳しく解説していきました。
現代文は答えの根拠持って答えることで、正解を導き出すことのできる科目であるとお分かり頂けたかと思います。
現代文の解き方が一定でなく、点数が安定せず悩んでいた受験生はこの記事を何度も見返して是非現代文を得意科目にしてください!
現代文の読み方に不安がある方はこちらの記事も参考にしてみてください!
最後に現代文の読み方や解き方をトレーニングする際にオススメの参考書を一冊ご紹介して終わりにしたいと思います!
現代文「解き方」のトレーニングにおすすめの参考書は
「柳生好之の現代文プラチナルール」です!
『大学入試 柳生好之の現代文プラチナルール』は現代文の「解き方」がマスターできるようになっており、設問の種類別にテーマがまとめられていて体系的に学ぶことができます。
自分が苦手な設問形式があれば、それに特化して取り組むことが出来るのが特徴です。
現論会の生徒でも『大学入試 柳生好之の現代文プラチナルール』を終えてから成績が急成長しています!
ぜひ、皆様も使ってみてください!
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